ダヌ

曖昧さ回避 この項目では、ケルト神話の女神について説明しています。

ダヌまたはダナ (Danu/Dana)(またはアヌまたはアナ、(Anu/Ana))は、アイルランド神話(ケルト神話)に登場するトゥアハ・デ・ダナーン(ダーナ神族)の母であり、また生命の母神ともされる。900年頃成立の『コルマクの語彙集』には、「アナはアイルランドの神々の母」と記されている[1]。しかし、神話上には僅かにしかみられない。

ダヌウェールズ語 (Welsh) の同意義語はドーン(Dôn)。 ブリギッドやアヌとも同一視される。

ダグザディアン・ケヒト、リル、ゴヴニュヌアダの母でもある。

ダヌの認知の古さ

ドナウ川 (Danube) (ラテン語:Danuvius)、ドニエストル川 (Dniester) 、ドニプロ川 (Dniepr) 、ドン川 (Don) のような地名の形跡を根拠として、ダヌはおそらくケルト全域で崇拝されていた。実際のところ、インド神話に登場するアスラ神族の「ダヌ」(Danu)という名前を持つ女神がケルト神話のダヌとも関係していることが、この女神が非常に古い時代のインド・ヨーロッパ系神話の起源をもつことを示しているとされている。

また、「dhanu」の名は「swift(迅速さ)」という意味を元来持つと見られる。

脚注

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  1. ^ 渡邉浩司「【第45回大会公開講演】妖精メリュジーヌとケルトの大女神―インド=ヨーロッパ神話の視点から―」〔日本口承文芸学会『口承文芸研究』45号、2022年3月、18頁〕。

参考文献

  • MacKillop, James (2004), A Dictionary of Celtic Mythology, Oxford University Press, ISBN 9780198609674 

関連項目

  • ダヌ (アスラ) - 言語的に関連があるとされるアスラ神族の女神[要出典]
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