デカポリス

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デカポリスの位置(黄色)
ゲラサの円形広場

デカポリス(Decapolis)は、新約聖書福音書に登場するガリラヤ湖南方のヨルダン川両岸(主に東岸)の広大な地域に存在するパレスチナにおけるギリシアの10の植民地の町の総称である。「10の町」という意味である。

10の町は、ガダラカナタ(英語版)ゲラサスキトポリスダマスコ、ディオン、ヒッポス、フィラデルフィア、ペラ、ラファナの町々である。これらは、アレクサンドロス3世(大王)の後継者たちによって建てられた。うちダマスコだけは北方に離れて位置し、ヘレニズム以前からの古い歴史を持つ。

これらの都市は、東方におけるギリシア都市として、ギリシア語を話す移民の者たちを多く引き付け、アラム語文化圏の中におけるヘレニズム文化の中心になっていた。またここにあげられた10都市以外にも多くのヘレニズム都市がこの地域には散在していた。

前63年にポンペイウスが率いるローマ軍によってユダヤ人支配から解放された。また、免税の特権が与えられ、自治通商のために都市同盟を結んで、シリア総督の支配下におかれていた。

ヨセフスと大プリニウス(二人とも西暦1世紀の人物)の著作や、西暦2世紀のプトレマイオスもデカポリスについて言及している。

聖書

この地方の多くの群集はイエス・キリストに従い、イエスはこの近くで悪霊を追い出した。イエスはツロからガリラヤ湖畔に行く途中に通過した。

参考文献

外部リンク

  • コインの銘にみるデカポリス都市の性格 江添誠、西アジア考古学 (11), 47-66, 2010-03
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