ハーリングフリート川

ハーリングフリート
Haringvliet
延長 28 km
水源 ムールダイク基礎自治体Willemstad地区
ホランス・ディープ川
河口・合流先 ヘレフートスライス基礎自治体
北海
流域 オランダの旗 オランダ
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ハーリングフリート水門

ハーリングフリート川(ハーリングフリートがわ)またはハーリングフリート入り江(ハーリングフリートいりえ、Haringvliet)は、オランダを流れる川で、ライン川マース川ライン・マース・スヘルデ三角州(英語版)に流れ込んで分岐した川の河口部の一つである。

ムールダイク(英語版)ホランス・ディープ川がハーリングフリート川とフォルケラク川(英語版)に分岐した地点より、北海に流入する地点に設けられたハーリングフリート水門までの約28kmがハーリングフリート川である。

ハーリングフリート川はソリハシセイタカシギ属(英語版)ヘラサギサンドイッチアジサシなどの生息地であり、2000年にラムサール条約登録地となった[1]

ハーリングフリート水門と環境問題

河口部に設けられたハーリングフリート水門は、デルタ計画によって構築された治水施設(防潮施設)の一部であり1970年に完成した。完成後は河川水を排水する目的でのみ水門が開かれ、海水がハーリングフリート川へ流入することがなくなり、それまで汽水域であった水域が淡水化された。

この水域が淡水化されたことにより農業用水や飲料水として利用出来るようになった反面、ライン川上流からの重金属等の汚染物質を含む土砂が堆積するとともに、航路確保のため定期的な浚渫が必要となった。またそれまで干満の差が1.8m近くあったものが0.3m程度に小さくなったことにより、同じ海抜の土地が常に波に洗われて侵食される問題も出てきた。これらのことより、ハーリングフリート水門を再び開放して水域を汽水化することが1990年ごろより検討されてきた。

政府は2000年6月に水門を部分的に開放し、水域の自然を回復する方針を議決した。当初2005年1月より実施される予定であったのだが、2008年1月に延期され、さらに2010年12月に再延期されている。[2]

流域の自治体・都市

オランダの旗 オランダ
南ホラント州:ヘレフートスライス

脚注

  1. ^ “Haringvliet | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2022年11月1日). 2023年3月21日閲覧。
  2. ^ http://www.wec.or.jp/center/jyouhou/ronbun/H13syohou/pdf/H13_2-02.pdf

関連項目

  • デルタ計画 - ライン・マース・スヘルデ三角州を高潮から守るために作られた20世紀中ごろの計画。この計画に基づいてダム・堤防・水門・閘門などが整備されている。
  • オランダの河川一覧
ハーリングフリート川周辺図(Openstreetmap.orgより)

外部リンク

  • 運輸水運省 水運管理局 Haringvliet

座標: 北緯51度46分21秒 東経4度12分53秒 / 北緯51.772514度 東経4.21463度 / 51.772514; 4.21463