ラックシー駅

ラックシー駅
高架駅舎
หลักสี่
Lak Si
RN05 トゥンソンホン (3.2 km)
(1.6 km) カンケーハ RN07
地図
所在地 タイ王国の旗バンコク都ラックシー区
北緯13度53分10秒 東経100度34分55秒 / 北緯13.88611度 東経100.58194度 / 13.88611; 100.58194
駅番号 RN06
所属事業者 タイ国有鉄道(SRT)
所属路線 ダークレッドライン
北本線、東北本線)
キロ程 17.9 km(クルンテープ駅起点)
駅構造 高架駅
ホーム 2面2線
開業年月日 2021年11月29日
乗換 MRTピンクラインPK14
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ラックシー駅(ラックシーえき、タイ語สถานีรถไฟหลักสี่)はタイバンコク都ラックシー区にある、タイ国有鉄道北本線ダークレッドライン及びMRTピンクラインのである。

歴史

タイ最初の官営鉄道であるクルンテープ駅-アユタヤ駅間が1897年3月26日に開業[1]、当駅も同時に開業した[2]

2021年8月2日、ダークレッドライン第1期区間のバーンスー - ランシット間で無料運行を開始し[3]、同時に当駅の高架駅も供用開始した。路線は同年11月29日に正式開業した[4]

2024年1月7日 タイ初のモノレール路線であるピンクラインが営業運転(料金徴収)を開始した。

タイ国有鉄道、ダークレッドライン

概要

19世紀のアユタヤ鉄道開業と同時に開設された。レッドライン計画の原型であるホープウェル計画でも高架駅の設置が予定されており[5]、ダークレッドライン新駅として実現した。

ホープウェル計画の概要
当駅を含む北本線ランシット駅以南の区間については、1990年代にBOT方式による鉄道高架化[6]が計画・着工され、当駅構内でも直上高架方式による高架橋構造物が建設されるも、1997年の同計画中止により路線建設は中断された。

当駅付近には2022年現在も既設構造物が残置されているが、今後エアポート・レール・リンクの延伸工事に伴い取り壊される見込み。

レッドライン
その後2000年代になって、北本線沿いにバンコク北方へ向かう路線は「ダークレッドライン(濃赤線)」として円借款を活用して着工された。この計画では、タイ国鉄在来線の乗入れが可能な高架鉄道を建設するものとしており、当駅構内等に残存する高架橋構造物は改修して活用又は撤去することとされていた。しかし既設構造物は要求される安全強度を満たしていないことが判明し、結局取り壊されることとなった。

当初、在来線旅客列車もダークレッドライン開業によりすべて高架線経由に移行する計画であったが、諸事情によりしばらくは地上線を走行しており[7]、当駅でも地上の旧駅に停車していた。

2023年1月19日、北本線の列車が高架線経由に移行し、地上の旧駅は使用停止となった。当駅は本線列車も高架ホームに停車できる構造となっている(後述)。

新駅

東西に走る大通り(ジェーンワッタナー通り(タイ語版))の北側に位置する。ピンクラインとの乗換を考慮し、2階コンコースが東西自由通路に接続している。

駅構造

高架ホーム

相対式ホーム2面2線を有する高架駅である。北本線及び東北本線の上下通過線がホーム間にある。

のりば

番線 路線 行先 階層
1 ダークレッドライン ランシット方面 3階
通過線2線 北本線、東北本線の中長距離列車
2 ダークレッドライン クルンテープ・アピワット中央方面

配線

構内配線略図(高架部のみ)
凡例
緩行線
通過線
通過線
緩行線

前述の通り、高架線については本線が中央寄りの方向別複々線である。当駅の南北両側に片渡り線があり、本線列車は転線してホームに停車後、本線に復帰できるようになっている。逆に、当駅のみ通過線に移ることはできない[8][注釈 1]。本線列車が高架線経由に移行した後に当駅停車便が設定されるかは不明。

隣の駅

タイ国有鉄道
ダークレッドライン
トゥンソンホン駅 (RN05) - ラックシー駅 (RN06) - カンケーハ駅 (RN07)

旧駅

ラックシー駅
旧駅 駅舎
หลักสี่
Lak Si
(旧)トゥンソンホン (2.76 km)
所在地 タイ王国の旗バンコク都ラックシー区
北緯13度53分1秒 東経100度34分50秒 / 北緯13.88361度 東経100.58056度 / 13.88361; 100.58056
駅番号 1015
所属事業者 タイ国有鉄道(SRT)
等級 一等駅
所属路線北本線、東北本線)
キロ程 17.57 km(クルンテープ駅起点)
電報略号 ลส.
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
開業年月日 1897年3月26日
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新駅に対し、大通りの向かい(南側)に位置する。連絡通路は設置されておらず、新旧の駅間を移動するには地上の大通りを横断する必要がある。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅である。

のりば

地上駅舎は上り線ホーム側に隣接する。

番線 路線 行先 階層
2 北本線、東北本線 下りランシット方面 地上
1 上りクルンテープバーンスー方面

隣の駅

タイ国有鉄道
北本線東北本線
(旧)トゥンソンホン駅 - ラックシー駅 - カンケーハ 19km停車場
  • 地上ホーム(上り線)と駅舎(2015年撮影)
    地上ホーム(上り線)と駅舎(2015年撮影)
  • 地上ホーム(下り線)(2022年撮影)
    地上ホーム(下り線)(2022年撮影)
  • 地上ホーム(下り線)(2023年撮影)
    地上ホーム(下り線)(2023年撮影)

MRT ピンクライン

ラックシー駅
2番ホーム
หลักสี่
Lak Si
PK13 トーラカマナーコム・ヘンチャート駅
ラチャパット・プラナコーン駅 PK15
地図
所在地 タイ王国の旗バンコク都ラックシー区
駅番号 PK14
所属事業者 MRTA(英語版)
ノーザン・バンコク・モノレール
所属路線 ■ピンクライン
駅構造 高架駅
ホーム 2面2線
開業年月日 2024年1月7日
乗換 タイ国有鉄道北本線
ダークレッドラインPN06
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駅構造

プラットホームは相対式2面2線構造であり、可動式ホーム柵を完備している。駅番号は「PK14」。

駅周辺

  • チュラブホーンロイヤル大学(タイ語版)
  • チュラブホーン病院(タイ語版)
  • ITスクエア(タイ語版)ラックシーショッピングセンター
  • ラックシー寺院(タイ語版)
  • 国家通信委員会(タイ語版)
  • 日野自動車販売所

注釈

  1. ^ 高架本線とダークレッドラインの両者が転線可能な地点は、2021年開業区間では当駅とバーンケン駅、およびワット・サミアンナーリー駅南側の操車場接続部に限られる[8]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 p.25
  2. ^ “การรถไฟแห่งประเทศไทย” (タイ語). タイ運輸省. 2022年8月2日閲覧。ちなみに同ページの英語版では西暦1896年開業と記載しているが、タイ仏暦2439年3月は西暦1897年なので明らかに誤りである。
    タイ太陽暦」および「ラッタナコーシン暦」を参照
  3. ^ 岸本まりみ (2021年8月2日). “バンコク都市鉄道「レッドライン」開通 日本が建設支援”. 2021年8月5日閲覧。
  4. ^ “Red Line to charge fares from Nov 29”. Bangkok Post (2021年11月18日). 2021年11月27日閲覧。
  5. ^ รายงานการเปลี่ยนแปลงรายละเอียดโครงการในรายงานการวิเคราะห์ผลกระทบสิ่งแวดล้อม(EIA計画変更申請書)2章8節 図2.3-1 , 2016年
  6. ^ ホープウェル計画:香港の建設会社・ホープウェル社が提案したBOT方式による高速道路建設・タイ国鉄都心部高架化計画(『鉄道ジャーナル』2005年5月号(No.463)p.117 及び『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 p.317-p.319)
  7. ^ 高木聡 (2022年1月16日). “バンコクの「玄関駅」、廃止のはずが列車発着の謎”. 東洋経済オンライン. 東洋経済新報社. 2022年7月29日閲覧。
  8. ^ a b รายงานการเปลี่ยนแปลงรายละเอียดโครงการในรายงานการวิเคราะห์ผลกระทบสิ่งแวดล้อม(EIA計画変更申請書)2章100節 図2.4-18 , 2016年

参考文献

  • 柿崎一郎 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』 (京都大学学術出版会、2010年)ISBN 978-4-87698-848-8
  • 渡邉乙弘 『タイ国鉄4000キロの旅』 (文芸社、2013年)ISBN 978-4-286-13041-5

関連項目

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