光進丸

光進丸(こうしんまる)とは、俳優歌手加山雄三が事実上のオーナーとして知られていたプレジャーボート。停泊港は静岡県賀茂郡西伊豆町安良里漁港。

1978年にはこの船をモデルにした、シングル「光進丸」がリリースされた[1]。この曲は、加山雄三が「弾厚作」名義で作曲、松本隆が作詞[2]。同年9月14日放送のTBSテレビザ・ベストテン』の「今週のスポットライト」にて披露され[3]2008年に番組放送30周年を記念して発売されたコンピレーションCD『ザ・ベストテン』の『スポットライト編2』(GT music)では最初の曲にあたる3曲目に収録されている[4]

また、2017年には神奈川県逗子マリーナで光進丸を前にコンサートを行った[1]

仕様

3代目光進丸

船体は加山雄三自ら設計[1]。1982年に早美造船が船本体を建造し、内装は神戸装飾が製作。

総トン数 104t[1]
全長 約25.6m[1]
船幅 6.610m
エンジン 910馬力×2機搭載
巡航速度 12.5ノット(約23㎞/h)
最高速度 14ノット(約26km/h)
定員 18名

3代目光進丸の船舶火災

2018年4月1日夜、安良里漁港から20 - 30メートルの沖合で停泊中に出火し、ほぼ全焼。出火当時、光進丸には誰も乗船しておらず、死者、負傷者は出なかった[5]。3日午後3時半ごろ鎮火し[6]、船内に溜まった水の排水作業が行われていたが、4日午前9時40分ごろ係留していた作業船とともに横転し沈没、作業をしていた1人が海に飛び込むも別の作業船に助けられている[7]。火災の際に船体にできた亀裂に海水が入り込み、転覆したとみられている。船体は4月18日に引き上げられ、清水港へ移送された[8]

同船ではカビを防ぐためにエアコンを常時稼動しており、出火当日に点検が行われ、異常が無いことが確認されていた[9]。警察は電気系統のトラブルが原因とみて調査を進めていたが[6]、事件性はなく出火元の船内の焼損が激しく原因の特定には至らなかった[10]

加山雄三は、当日、沖縄県でコンサートを行っており、終了後に火災の報告を受けた[11]。管理会社によれば、翌2日に乗船予定だったという[12]。所属事務所は、この火災による本人への精神的な影響を考慮し、4月9日に行う予定であったコンサートの延期を発表した[13]

火災から2か月後の6月16日東京国際フォーラムにて開催されたライブ「ゴー!ゴー!若大将FESTIVAL 2018 in TOKYO」[14]の初日公演開始前の囲み取材において、加山は「悲しいことは悲しいですけど、感謝して見送りましたから。役割を果たしてくれたし、身代わりになってくれた」と、光進丸への感謝の思いを語った他、解体時に来たサルベージ船の名前がたまたま「幸神丸(こうしんまる)」というよく似た名前だった事を明かし、3代目光進丸に代わる船を作ることにも意欲を見せた[15]

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脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e “加山雄三さんの愛船「光進丸」 静岡の港で炎上”. 産経新聞 (2018年4月2日). 2018年4月4日閲覧。
  2. ^ “加山雄三の光進丸炎上に、楽曲「光進丸」作詞の松本隆氏も「切ないですね」”. デイリースポーツ (2018年4月3日). 2018年4月4日閲覧。
  3. ^ 出演後、一度もベストテンにランクインすることはなく、最終的にこの1回のみの出演となった。
  4. ^ 1曲目が「ザ・ベストテンのテーマ(1分33秒バージョン)」、2曲目は「スポットライトのテーマ」のため。
  5. ^ 加山雄三さんの愛船「光進丸」炎上 静岡県警「放火考えづらい」 産経新聞 2018年4月2日 同日閲覧。
  6. ^ a b “加山雄三の光進丸が鎮火 火災は電気系統トラブルか”. 日刊スポーツ (2018年4月4日). 2018年4月4日閲覧。
  7. ^ “加山雄三の『光進丸』沈む…クレーンで引き揚げなど「今後は何も決まってない」”. サンケイスポーツ (2018年4月5日). 2018年4月6日閲覧。
  8. ^ “加山雄三さんの船を引き揚げ 火災で全焼して沈没”. 朝日新聞デジタル (2018年4月18日). 2018年4月20日閲覧。
  9. ^ “船舶火災:加山雄三さんが光進丸火災を謝罪 「本当につらい」”. 毎日新聞 (2018年4月3日). 2018年4月4日閲覧。
  10. ^ “加山雄三の「光進丸」損傷激しく出火原因は判明せず”. 日刊スポーツ (2018年5月8日). 2019年6月14日閲覧。
  11. ^ “「光進丸」全焼、加山さん悲痛「安良里にご心配掛けた」”. 静岡新聞 (2018年4月3日). 2018年4月4日閲覧。
  12. ^ “光進丸火災:加山雄三さん、出火翌日に乗船予定だった”. 毎日新聞 (2018年4月5日). 2018年4月10日閲覧。
  13. ^ “加山雄三“光進丸ショック”でライブ延期、事務所「本人の気持ちを考え」”. サンケイスポーツ (2018年4月8日). 2018年4月10日閲覧。
  14. ^ 加山雄三 ゴー!ゴー!若大将 FESTIVAL 2018
  15. ^ “光進丸全焼乗り越え…加山雄三 次の船は災害救助船?「人のためになる物を作りたい」”. スポーツニッポン. (2018年6月16日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2018/06/16/kiji/20180616s00041000324000c.html 2018年10月23日閲覧。 
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1.夜の太陽 - 2.みんな聞いてる青春 - 3.日本一の若大将 - 4.恋は紅いバラ - 5.君といつまでも - 6.ブラック・サンド・ビーチ - 7.蒼い星くず - 8.お嫁においで - 9.霧雨の舗道 - 10.夜空を仰いで - 11.ジングルベル - 12.まだ見ぬ恋人 - 13.二人だけの海 - 14.君のために - 15.別れたあの人 - 16.幻のアマリリア - 17.美しき春 - 18.ある日渚に - 19.しのび逢い - 20.いい娘だから - 21.大空の彼方 - 22.俺たち - 23.ぼくのお嫁さん - 24.美しいヴィーナス - 25.追いつめられて - 26.荒野をもとめて - 27.神様の忘れもの - 28.雨のシャッフル - 29.さよなら愛の日 - 30.ぼくの妹に - 31.夕映えの恋人 - 32.もえる草原 - 33.母よ - 34.冒険者たち - 35.フィジーにおいで - 36.光進丸 - 37.その日海からラプソディ - 38.湯沢旅情 - 39.この愛いつまでも - 40.海よ永遠に - 41.Tell Me Why - 42.明日の海 - 43.ある日渚に(新録音Ver.) - 44.夏のめぐり逢い - 45.絆 - 46.さらばオーシャン - 47.ちょっとだけストレンジャー - 48.熱風 - 49.旅立つ君に - 50.オヤジの背中 - 51.サライ - 52.新しい君 - 53.ブラック・サンド・ビーチ'94 - 54.今ならきっと - 55.LOVE AGAIN - 56.YES - 57.愛と未来のために - 58.時を超えて - 59.星の旅人 - 60.勇気のカタチ - 61.座・ロンリーハーツ親父バンド - 62.逍遙歌〜そぞろ歩けば〜 - 63.Dreamer 〜夢に向かって いま〜

アルバム

オリジナル:12.海 その愛 - 21.サライ
トリビュート60 CANDLES

作曲活動

弾厚作(作品)

バンド

ザ・ランチャーズ - 加山雄三&ハイパーランチャーズ - 加山雄三とザ・ヤンチャーズ → 加山雄三&The Rock Chippers - THE King ALL STARS

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