菟原処女の伝説

益荒丁子ますらをのこ つまたがひにあらそひ 生田いくた川にて水鳥みづとり
上記は画面右上にある原文。「益荒丁子ますらをのこ」は「益荒男ますらお」のこと、すなわち「立派な男」の意。
摂津名所図会』(江戸時代後期)より。ここに描かれているのは、脚色の加わった『大和物語』第147段、通称「生田川」に基づく内容で、生田川に浮かぶ水鳥を射ようとする2人の男が左手上下に、それを見守る菟原処女が左手中央に見える。石田友汀(石田幽汀の次男)画。