山高信離
山高 信離（やまたか のぶあきら[注釈 1][2]/のぶつら/しんり、1842年3月23日（天保13年2月12日） - 1907年（明治40年）3月19日）は、幕末から明治時代の武士（旗本）、官吏。位階および勲等は正四位・勲二等。
概略
幕臣・堀利堅の八男として江戸に生まれる。のち1800石の旗本・山高家の養子となる[3][4]。号は紫峰、紫山。官途は石見守。中奥番、小納戸、目付となり、慶応3年（1867年）パリ万国博覧会に参列する徳川昭武に随行する。
維新後はウィーン万国博覧会など、各地の万博に派遣されて事務局などに勤めた。後年は帝国博物館長、京都・奈良帝国博物館長を歴任。また椿椿山に学び、文人画を描いた[5]。
家族
- 父は旗本2500石堀利堅[4]
- 異母兄に外国奉行・神奈川奉行・箱館奉行の堀利煕。その子の堀利孟は神奈川奉行・軍艦奉行。[4]
- 二男の林曄（1866年生）は林鶯渓の養子。その妻のしげは益田克徳二女で益田孝の姪。その子・林暲は松沢病院院長、二女アヤは石坂泰三の弟石坂禄朗の妻。[6]
- 長女の静（1870年生）は向山慎吉の妻。その長男に向山均。[7]
- 息子に造船技師の山高五郎、孫は編集者・版画家の山高登[8]。
経歴
- 1880年 内務省少書記官兼大蔵省少書記官
- 1882年 呼びかけにより画家らの団体「水石社」旗揚げ、農商務省権少書記官
- 1883年 農商務権大書記官
- 1884年 第2回内国絵画共進会幹事
- 1886年 上野博物館館長心得
- 1888年 上野博物館長
- 1889年 青年絵画共進会会長
- 1889年 帝国博物館理事、第3回内国勧業博覧会事務官
- 1890年-1891年 勧業義済会副会頭
- 1891年 帝国博物館長
- 1892年 美術展覧会審査長・理事長
- 1893年 シカゴ万国博覧会出席で渡米
- 1894年-1895年 帝国奈良博物館長
- 1895年-1900年 帝国奈良博物館長
- 1900年-1902年 奈良帝室博物館長[9]
演じた人物
- 山本浩司 - 大河ドラマ『青天を衝け』（2021年）
参考文献
- 恵美千鶴子「明治宮殿常御殿襖画の考案――正倉院鴨毛屏風模造・平家納経模本の引用と山高信離」東京国立博物館研究誌(617)、2008年12月、pp.37-86。
脚注
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注釈
出典
- ^ 恵美（2008）p.81
- ^ 1867年万博使節団の明治 山高信離 解説シート - 松戸市戸定歴史館
- ^ 「山高信離略年譜」『戸定論叢』松戸市戸定歴史館、1992
- ^ a b c 『青天を衝け』幕閣たちの異例人事と実力主義…農民・渋沢栄一が大出世した幕末の大混乱菊地浩之、ビジネスジャーナル、2021.07.11
- ^ [1] コトバンク
- ^ 林曄『人事興信録』第8版 [昭和3(1928)年7月]
- ^ 向山均『人事興信録』第8版 [昭和3(1928)年7月]
- ^ 中川寛子 (2017年5月28日). “昭和の東京風景が心に響く。山高登作品の魅力と91歳で写真家デビューするまで”. LIFULL HOME'S PRESS. 2022年6月4日閲覧。
- ^ ヨミダス歴史館
| 公職 | ||
|---|---|---|
| 先代 （新設） |  帝国博物館美術工芸部長1889年 - 1894年 | 次代 （欠員→）久保田鼎 |
| 先代 （新設） | 帝国博物館工芸部長 1889年 - 1894年 | 次代 （欠員→）久保田鼎 工芸部長心得 |
京都国立博物館長（京都帝室博物館長：1900年 - 1902年） （帝国京都博物館長：1894年 - 1900年） | |
|---|---|
| 帝国京都博物館長 |
|
| 京都帝室博物館長 |
|
| 恩賜京都博物館長 | |
| 京都国立博物館長 | |
| |
奈良国立博物館長（奈良帝室博物館長：1900年 - 1902年） （帝国奈良博物館長：1894年 - 1895年/1895年 - 1900年） | |
|---|---|
| 帝国奈良博物館長 | |
| 奈良帝室博物館長 |
|
| 国立博物館奈良分館長 |
|
| 奈良国立博物館長 | |
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